手入れとは?




私の好きな学者の一人が解剖学者養老孟子先生です。
沢山の書物から深い教養を知り、ユーチューブ・チャンネルで
人柄を知り、ますます好きになりました。
養老先生は子供のころから昆虫が大好きで、
時間があると山歩き森歩きをしていたそうです。

今回は私が人間の手入れに興味があり先生のサイトへ検索したところ
このような手記があり引用させていただきました。

人間が手入れした自然にこそ豊かな生命が宿る。
お化粧も子育ても同じで毎日手入れをする。
どういうつもりでどこにもっていくのかはわからなくても、
そうやってきたのが私たち日本人の生き方の特徴だ。
我が国独自の思想をはじめ、子育てや教育、都市化の未来、
死ぬということ、心とからだについてなど、
『手入れ文化と日本』について語る。

「みんな、体の声が聞こえなくなっている」
養老孟司さんが20年間都会と田舎の「参勤交代」を続ける本当の理由。
持続可能な社会のヒントは手入れして育てた里山にある。

「なんで山の手入れをするのか」その意味は何なのか?
環境保全とか多様性とかっていう漢字続きのお固い言葉を噛み砕き、
目の前の風景と照らし合わせるとどういうことになるか、
美しい里山の風景はどのように生まれ維持されているのか
山と日常生活との接点を感じることはあるか?

さらに、頭でっかちになりがちな「環境保護」ってやつをぶち壊し、
実際に体を動かして汗を流し、手入れというものが具体的には
どういうことなのかを竹引き(ノコギリ)と
自分の体を使って体験してもらった。
その汗の先に秋の実りがあることを、身をもって感じてもらえれば、
地域の小さな農はきっと復興するだろう、

川の水を汚す原因は、自然に汚れてしまう「自然系」の汚濁と、
人間が汚してしまう「人為的」の大きく2つに分類されます。 
1つ目の「自然系」というのは、枯葉や枯草、
動物や昆虫のフンや死骸と言った、野山の動植物が生きているうちに
川が汚れてしまうものです。
しかし、この「自然系」の汚れは川の水を汚す大きな原因ではありません。

川の汚れは、自然の中で流れていくうちに川の中の生き物
(バクテリア・ハミーバなどの目に見えないような小さな微生物)などに
よって分解されてきれいになっていきます。
これを自浄作用と言います。

「植生浄化法」:葦(アシ又はヨシ)などの抽水植物
(ちゅうすいしょくぶつ:水ぎわに生えている植物)が
密集している中を水を通して、植物に汚れの原因となる
「チッソ」「リン」を吸収(チッソ、リンは
植物が生長するために必要な栄養素です)させて
浄化する方法です。葦以外にも、水の中の汚れの成分を
すって成長する植物を植えたり、セリやクウシンサイなどの
食用の野菜を水耕栽培で栽培して
水をきれいにする取り組みなども行われています。

「森は熊で守られている」
ツキノワグマを殺してはいけない理由について
今年は堅果類いわゆる、どんぐりが全国的に凶作です。
一般に、四年に一度は凶作になりますが、昨年に続き、
今年も、です。
そのため、ツキノワグマが人里で沢山見られるようになり、
多くの個体が殺されています。

危ないから殺せ!
ちょっと、その考えに待ったをかけさせてください。
ツキノワグマを殺してはいけない理由が、あるのです。
それは、かわいそうだから、とか、かわいいから、とか、
頭が良いから、とかいう理由ではありません。

豊かな水源の森作り、
災害に強い森作りに欠かせない野生動物だから、なんです。
最も貢献している野生動物なんです。
なぜか。ツキノワグマは、調査されている中では、日本の野生の
生き物のなかで最も多くの植物の種を運んでくれるから、なんです。
しかも、最も遠くまで運んでくれるから、なんです。

ニホンザルをはじめとして、遠くまで移動しそうな野生動物ですが、
種子の散布としては500メートルくらいなんです。
それに比べ、ツキノワグマは、最大で22キロ先まで散布できる、
という調査結果があります。

ツキノワグマは、夏場はサクラなどの実を食べますし、
その他にも多くの植物の種を食べています。

そして、一日中動き回り、だいたい20 から40キロくらい
動き回ることができるのです。
人間が、いくら 森作り と言っても、せいぜい知れています。
ツキノワグマをはじめとする野生動物の営みに託すべきなのです。

ツキノワグマを殺すことは
多様性のある森を作ってくれる主役を殺してしまう事に他なりません。
多様性のる森が失われたことが、水害の大きな原因のひとつと言われる
昨今、ツキノワグマの役割は、ますます重要視されるべきです。

私たちの森作り事業、および野生動物の棲める場所作り事業は、
基本的には野生動物の営みに委ね、彼らが生きることのできる
環境づくりをすることにあります。
ツキノワグマを殺してはいけない理由が、あります。
人間の営みを脅かす森の荒廃を解決する主役、だからです。


お判りでしょうか?
手入れしなければならないところ、手入れが必要な理由、
むやみに手入れしないことです。
自然は人間が考えるほど無知ではなく、
とても優秀な学者であり開拓者なのです。

皆さんはこの文章を読んでどう思われたでしょうか?
養老先生の話は、里山が好きで、森が好きで、昆虫が好き、
なので分かりやすいと思いませんか。
自然と人間は共存共栄と言いながら人間のおごりで
勝手に自然を破壊して、さまざまな動植物が住めない世界を
作り出しているのです。
その為に自然災害が増えて熊も食料を求めて住宅街へ
出没するようになったのです。

これから子供の教育を森でする団体を作ろうと思います。
勝手に道具を渡して森に2~3時間放り込むだけで十分教育になります。
自分で発見する悦び、採集する悦び、道具を使う喜び、自然の中を
駆け回ることで体力作りと情操教育が出来るのです。

それに農業を加えてお米や野菜を作ることをすれば、
元気でたくましい子供が成長するのです。
生きる知識が身につけば、創造する知識も生まれます。

手入れすべきは金もうけに走り森を壊す大人たちです。