言霊
一般的に言葉は声を利用しての伝達手段だと言われています。
勿論、その通りですが一つ大切な事が忘れられています。
それはこちら側の意思が声を通して相手側に振動で伝わることです。
その振動を古の時代から「言霊」と呼んでいます。
現代人はその「言霊」の力を忘れ過ぎています。
「愛語良く回天の力あり」道元禅師
「面(むかい)いて愛語を聞くは面(おもて)を喜ばしめ、
心を楽しくす。面わずして愛語を聞くは、肝に銘じ、魂に銘ず。
愛語よく回天の力あることを学すべきなり。」
良い言葉を面と向かって聞くと顔が自然とほころび心が楽しくなる。
また良い言葉を向かわずして聞けば身体と魂に染み込むものである。
相手を慈しみ思いやる言葉は、人生を変えるほどの大きな力があるということです。
禅の教えでは最も重要とする言葉です。
言霊「ことだま」とは、前述のように、「ことば」に込められた「珠」や「魂」の事。
本来、善良なものとして使用される。
邪悪な事象は、「ことかえ」にて、善良なるものへと転換・変換される。
正しい心で正確に使用する事によって、「ことだま」が自然発動的に存在する全てを活かし、
「ことかえ」が行われ、より善良で高度な精神性がもたらされる。
天孫降臨以来、受け継がれる日本古来の伝統である。
そして音(言葉)には色が存在します。
1931年、カール・ジーツの説によると音階による色聴は、
ドは赤を、レは菫色、ミは黄金食、ファはピンク、ソは空色(水色)、
ラは黄色、シは銅色(茶色)、そしてオクターブの異なる音階も同じ色調となっています。
また、それぞれの音にフラットが付くと暖色を、シャープが付くと寒色を連想させる傾向にあります。
人の声から発する音は喜怒哀楽の意思を伴い声色が変わるのです。
喜びの時の声色はピンク、怒りの時の声色は黄色、
哀しい時の声色は空色、楽しい時の声色は黄金色です。
聞く側の状態によってまちまちですが、確実に言葉が色を持って伝わるのです。
言葉の表現の豊かな母親からは発想力が生まれます。
子供は様々な言葉の色の中に夢を見ることが出来るからです。
物語を作る思考がうまれると想像力に繋がります。
感情豊かな子供は人を傷つけません。人から物を奪い取る事はしません。
自然に共存共栄の精神が身に付くのです。
「愛語よく回天の力あり」
良き言葉の振動は伝わります。
「言霊」の力を信じて下さい。
たった一言で人生を変えることができるのです。