権力者の落とし穴
通俗史家ウェルズは、ネロやカリグラのような史上有名な某君は、
一見まことに異常人間のように見えるが、絶対的権力を握れば
だれでもそうなりうると述べている。
「権力を握れば三年で馬鹿になる」という言葉があるが、まさにその通り、むしろそれが普通である。
「旧約聖書」の「伝道の書」に次のような言葉がある。
「貧しくて賢いわらべは、老いて愚かで、もはや諌めをいれることを知らない王にまさる。
たとい、その王が獄屋から出て王位についた者でも、
また自分の国に貧しく生れて王位についた者でも、困った事に権力はしばし人を、
わきまえのない子供以下にし、善悪の判断さえつかなくしてしまう。」
山本七平「帝王学」より
困った事に日本の政治家も子供以下の発言で世間をにぎわしている。
鉢呂経産相 「死の町」「放射能うつしてやる」
私は原発から3キロ圏内を視察した。
ひとっ子1人いない様子を見て、私にはああいう表現しか思い浮かばなかった。
申し訳ないし、反省している。
松本龍復興担当相「俺は九州の人間だから何市が何処の県かはわからない」
「いいか先に客を待つのが礼儀だろ」
「県で考えろ、そうしないと我々は何もしないからな」
「今のはオフレコです。みなさん絶対に書いたら、
その社は終わりだからね」
太田農水相 「集団レイプする人はまだ元気があるからいい」
柳田法務大臣 「国会では二つの答弁を覚えておけばいい」
「個別の事案についてはお答えできない」
「法と証拠に基づいて、適切にやっているから」
その昔自民党の法務大臣の発言にもこのような言葉がりました。
「男女雇用機会均等法」の時に「女も立ち小便ができるようになってから来い」
池田勇人という大蔵大臣も「貧乏人は麦飯を食え」で話題になりました。
軽い言葉や間違った言葉は、心の中にあるから不意を突いて出て来るのです。
正しい学問(言葉)を学ばなかった人間が、大臣職に就くのを許して良いのだろうか。
麻生太郎元総理大臣は、漫画やアニメが好きで漢字が書けない、
読めない、一国の首相として恥ずかしさを通り越している。
総理大臣として投票した人は何を基準に選んだのか教えてほしいものである。
政治家の発言は国内だけの問題では無い。海外のメディアも注目しているのである。
帝王学の中の「権力を握れば三年で馬鹿になる」。
日本の政治家は三年も掛けずに、即、馬鹿になるのである。困ったものである。
不思議な事に努力をしている時にはボロが出て来ないのに、
権力者になるといきなりボロが出てしまう。
それが人間の本性であり落とし穴なのである。