感即動




心で感じた事を直ぐに行動へ移す。
感性が働き、理性で処理をする。
感即動の感は志の事であり、即は急ぐ事であり、動は目的に向かう事である。
またその感性で人が動くことも言います。

私は願ったことがかなり思いのままに叶う人生でした。
それはそういう環境で育ったので特別な能力ではありません。
普通の人が苦労することは人並み以上に苦労を重ねたので、
月並みの苦労を辛いと思わなくなったのです。
可愛い子には旅をさせろと言う言葉通り貧乏という旅を続けたのです。
貧乏の中だからこそ自分の人生を真剣に考えることが出来たのです。
試練こそ人間性を高めるのです。

今の若者たちは可哀想です。作られた架空の世界に囲まれているからです。
Netflixを見れば気が紛れるから、YouTubeで音楽と映像が無料で楽しめるから、
Google mapsで世界の景色が簡単に手に入るから、Amazonで欲しいものは簡単に
買えるから、行動しなくても居ながらにしてすべてが手に入ってしまうのです。
満足を満たす欲に対して強く願う必要が無くなったのです。

ここでもっとも大切な「求感性」という言葉を紹介します。 
食事も忘れ、寝るのも忘れるほどに打ち込むことは、
理性で考えてもできません。
「感受性」よりも「求感性」です。

求めなければ入ってきません。受身ではないのです。
求感性とは、自分が生きるために必要な情報を積極的に
求めて感じ取ろうとする力です。
命から湧いてくる欲望・欲求・興味・関心・好奇心のことです。

欲求・欲望こそが生きる力になります。
欲を捨てる必要はありませんし、なくなりません。
与えられたもの、持っているものに感謝する。
その上で、理性を手段にして、物欲を人間的な品格のあるものにする。
理性を使わず、欲望のままに動くのは野獣。
人としては理性を手段、能力として使うことが大切です。

興味も関心も好奇心も欲求も欲望も、みんな命の底から湧いてくるもの。
意志の強さは、理屈を超えたところから生まれてくる。
強い意志があれば、自分が納得できる人生を歩むことができるのです。
芳村思風「求感性」より

求感性には行動力が必要です。
いくら心で願っても行動がなければ成果は生まれません。
強い思いは紙に書いて壁に貼り出し自分を追い込むのです。
しかし理性無くして個人の欲を全面に掲げると卑しい人になります。
物質欲ではなく精神欲を高めることで他者から評価が得られるのです。

数多くのアーティストの担当になれたのも求感性のお陰です。
早く一流のプロデューサーとして認められたくて
ガムシャラに行動して休みも取らずに働きました。
その甲斐あって担当アーティストが次々とヒット作品に恵まれたのです。
いつも時代の感性を求め続けたのです。

お手本が無い時代でしたから自分で道を開拓してデーターとしていました。
日本全国、北海道から沖縄までメディアマップを作製したのです。
全国の放送局・新聞社・有線放送・レコード店店長など担当者の名前を
リストアップして、新曲が出るたびにその方たちへ電話や手紙を出しました。
今ならメールとオンラインで済む作業です。

私はとても個性が強くて私を嫌っていた人も多かったと思います。
しかしただの一度も人を裏切ったことはありません。
人間本気になれば誤解も生まれることも仕方ありません。
仕事は人間関係を良好にするためではなく、
目的(ヒット作品)達成に徹底的に絞ったからです。

時代の変動期70年代~90年代まで音楽業界の発展のためには
少しは役立ったのかと思っています。
また仕事は年齢に応じて役割が違ってきます。
75歳になっても音楽プロデューサーをしているのは奇跡に近いです。
今の私はそれ以外に高齢者問題、環境問題、子供達の将来を考える
団体の幹部として活動させていただいています。
地味な活動に思われるかもしれませんがとても重要な事ばかりです。
座して変化を求めても何も変わりません。行動のみが変化を創り出すのです。

この恩学ブログもプロデューサーとして培った感性の元に書き続けています。
「恩学とは」
音楽プロデューサーとして生きてきた中で、常に人の心を見つめながら、
感情の発露を気に留めてきました。時代によって移り変わる人としての価値観、
その価値観によって変わる感情。自分から作り出す精神的な強さや脆さ、
他人から影響を受ける感情の起伏。

喜怒哀楽は個人の中にあり、それぞれが喜怒哀楽の針を持っているのです。
些細なことで喜んだり悲しんだりするのは、
そのガラスの針が左右に振れるからです。

その為に先人達は仏教書や哲学書を読み、切磋琢磨しながら苛酷であり
又游楽な人生を過ごしてきたわけです。

日本人としての心の在り方を調べていくうちに
「恩」という文字に強く惹かれました。
人として「生老病死」の人生です。生まれて、老いて、病気になって、
死んでいく中で、他人から受けた思いやり、やさしさ、心づくしが、
どれ程勇気づけられた事か、誰でもが経験している事です。

その受けた「恩」を返さなければなりません。
私自身の経験から出た「恩返し」話や、様々な本で読んだ話、人から聞いた話、
それらを文字にして書き連ねてみようと思います。
徒然なるままに稚拙な文章ではありますが、ご一緒して頂けると嬉しいです。
2010年2月24日ブログ開始
2024年11月18日現在投稿数588作

強い願いは石をも砕くと言われています。
これからも求感性を絶やさずに多くの困難に体当たりしていきます。
まだまだやりたいことややらなければならないことが沢山あります。
もう地位や名誉や財産を望むのではなく社会へ「恩返し」することに全力を尽くします。
機会があれば皆様もご一緒しませんか?

「感即動」心で感じたことをすぐに行動へと移してください。