共感と愛着と信頼




人との繋がりのきっかけは共感から始まる。
共感が積み重なり愛着が生まれる。愛着が続いて信頼が生まれる。
商品を販売する企業では多種多様なお客様がいる中で、
誰がコアなファンになってくれるかを考えなければならない。
その為には集客の方法を学ばなければならない。

①世の中の足りない部分を見つけること!
②ファンが満足できる部分は何か?
③それを埋める為には何が必要か?
④どんなファンに伝えたいのか?
⑤どう魅力を伝えて引き寄せるか

私がプロデュースに参加した
アーティストに照らし合わせて説明します。

☆集客とは「Ex女子十二楽坊」
集客とは提供するサービスや商品の魅力を発信し、
興味のある見込み客に行動を引き起こさせるための施策です。
商品やサービスの購入につなげるには、魅力をアピールして
興味や関心を抱いてもらわなければなりません。

つまり、集客を厳密に定義するなら「顧客を惹きつけること」と
言い換えることもできます。集客で呼び込んだ顧客が次に起こす行動は
購入であることから、「集客=購買行動が起こりやすい環境を整えること」
ともいえます。自社の商品がヒットしそうな層にターゲットを絞り込んで、
最大限に魅力が伝わる施策を打ち出すことが大切です。

2000年にバブルが弾け企業が早期退職を募り失業者が増えました。
そして街中の公園で、本屋で、図書館で時間をつぶす
中高年男性が多く見られました。
この人たちを元気にさせるヒット商品を探したところ、
韓国のドラマと中国の音楽に魅力を感じたのです。
早速、韓国に映画会社と北京に音楽事務所を立ち上げました。
その結果いち早く中国から連れて来た女子十二楽坊が
ファンの心をつかみ空前絶後の記録的売上を作ったのです。

☆集客のカギは顧客像を明確にすること「Ex浜田省吾」
あらゆる集客方法を全て実践するのは、労力やコストを考えても
現実的ではありません。また、効果的な集客方法は顧客像(ペルソナ)に
よっても異なるため、まずは自社が求めるペルソナを
明確にすることが大切です。

アメリカン・グラフティー的なストーリーは女子高生がカギになると
市場を絞ったのです。女子高生が立ち寄りそうな場所へポスターを貼り、
女子高生が読む雑誌セブンティーンなどへ取材を依頼して
ターゲットを一本に絞ったのが功を奏したと思います。
女子高の通り道にある電信柱にコンサートの予告ポスターを貼って
三回警察に捕まりました。ヒットを出すのはそれぐらいの覚悟が必要です。

☆顧客はどんな人かを考える「Ex矢沢永吉」
集客を増やしたいのであれば、顧客像を明確に想定しましょう。
例えば、富裕層に高級な商品を売りたいと思っているのに、
安さを売りにチラシでアピールしても興味を持ってもらえる
確率は低いでしょう。
顧客像を明確にすることで商品やサービスのコンセプトに
ズレが生じにくくなる他、どの集客方法でアプローチするかが
定まりやすくなったり、顧客に響くキャッチコピーを
考えやすくなったりします。

矢沢永吉のソロデビュー当初は、まだキャロルと
暴走族のイメージが強く残っていました。
それを打ち破るには一般女性が憧れるようなイメージが必要でした。
資生堂のCMで「時間よ止まれ」と自伝本「成り上がり」の
出版が功を奏しました。発表と同時に新規顧客を確保したのです。
ファンの中心であった過激なファンから、スーパースターに憧れる
女性たちにターゲットを移行して、新旧のファンと合わせたことが
大成功につながったのだと思います。

☆自分の顧客に適した集客方法を検討する「Ex久保田利伸」
顧客像を明確に想定できたら、
それを基に顧客がどんな行動を取るかを考えます。
セミナーや会合、展示会などに足を運ぶ人物なのか、
どのような店に出入りしているのかなど、
できるだけ詳しく行動パターンを割り出して適切な集客方法を探りましょう。
顧客像がセミナーに参加するタイプならセミナー、インターネットで
情報を取得するならWebサイトなどといった方法があります。

当時、黒人音楽は日本では流行らないと言われた時代です。
会社の制作会議で発売に対して猛反対を受けました。
それを押し通してデビューをさせてマンスリーライブを決行したのです。
当初、音楽ファンならきっと応援してくれると思ったのですが、
毎月集客数は減り評判はイマイチでした。
それならと視点を変えてファッションビルでコンサートを開催すると
発表したところ、一日でチケットが完売したのです。
その後フジテレビの深夜番組「オールナイトフジ」にゲスト出演したところ、
オシャレ好きな女子大生から支持を受けて一躍スターの仲間入りを果たしました。
ロンドン在住のデザイナーMICHIKOへ衣装を依頼したのも、
メディアの応援のきっかけになったのだと思います。

☆多くの方法を使い分けて効率よく集客しよう「Ex CBSSONY」
集客において大切なことは、特定の方法に固執しすぎず、
臨機応変に集客方法を使い分けることです。
まずは集客の目的と求める顧客像を明確にし、
自社に適した集客方法を探してみましょう。
複数の方法を組み合わせるなど工夫することで、
集客につながりやすくなります。
状況に応じて集客方法を変えながら、
効率の良い集客を目指してみてください。

私はニューミュージックを音楽界のメインストリートに押し上げるために、
プロデューサーとして仕事をしていました。
私を応援してくれていた深夜番組のDJ及びレコード店の店長へ
番組や店内で流す専用のレコードをプロモーション用に作りました。
名前は「Home Made」ハワイのFM放送から流れるような
軽快なDJの語りによるアーティストの紹介です。
これが評判を呼び多くのアーティストが一躍人気者になりました。
その後新人発掘のためのオーディション「SDオーディション」も開催して
今でも話題に上る大物アーティストを次から次にデビューさせたのです。
(SDオーディションからのデビューで検索すると出てくると思います。
私は1979年~1989年まで関わっていました。)

新人アーティストにコンサート前に必ず言う言葉があります。
「演奏があらくて音程を外しても絶対にファンの気持ちを外すな」と
言い続けてきたのです。
ファンが何を求めているかも分からずにプロとしてステージに上がるな。
いくら見栄えを良くしても心の交流がとれなくては一流にはなれない。
常にステージの反対側(客席)から自分たちを見る訓練をすること。
ファン目線でステージが見られるようになって一人前です。

ファンミーティングで「ファンがどこを好きで何を喜んでくれるのか」を
知った次に大事なのは、ファンからの支持を強くしていくこと。
そのために重要なのは、「共感」「愛着」「信頼」の
3つを地道に強くしていくこと。

テクニックやマニュアルはないのです。
感情は一人ひとり違うので、ファンをよく観察して、
ふさわしいやり方をその人に合わせて考えることです。

仏教における愛着
仏教における愛着は煩悩の一種であり、
これに対応するインド古語はたくさんの種類があるが、
基本的な働きとしての愛着をパーリ語でローバ(lobha)といい、
伝統的に「貪」と漢訳される。 意味は、ある対象を気に入るという、
原始的で単純な心の働きを指す。
対象への拒絶である瞋(dveza)、無関心である痴(moha)と
あわせて三毒ともよばれ、苦しみを生み出す原因として扱われる。

ヒットを出す場合はその人の夢や憧れや欲望を刺激することです。
良い商品だから絶対売れると思うのは制作者だけです。
ファン心理を把握できる人が時代を制します。

参考にしてください。