無意識と好奇心




無意識は人が持つもので意識は人間が持つもの。
行者が崖を目の前にして登ってみようとするのは人なのである。
ここに意識はなく無意識なのである。好奇心だけなのである。
だから登ってやるぞとワクワク感が芽生える。

意識はダメだろうという否定感から入り恐怖が湧き起こる。
崖から落ちたら確実に死ぬと頭の中でイメージしてしまう。
それは教育で植え付けられた常識の恐怖から来るものである。
もっと人として生きなければ人生を生きたことにはならない。
(山伏行者 星野文紘の言葉)

「意識から見える未来」はお花畑からは見えない。
目があるじゃん。鼻があるじゃん。口があるじゃん。
少し整ってなくても生きていけるよね。
足があるじゃん。腕があるじゃん。手があるじゃん。
だから少しぐらい頭がよくなくてもいいじゃん。
暖かい家があるじゃん。車もあるじゃん。食べ物もいっぱいあるじゃん。
いまはなにも困っていないからこのままでもいいじゃん。

これは完全に「茹でガエル状態」のお湯の中に浸かっている。
何も疑問を持たず現状維持で良いと思う無気力感が一番危険です。
強い日本が弱い日本になり30年間所得が変わらなくても
怒らないのは、わざわざ危険を冒してまでも
世間から孤立することはないと思っているからです。

他人の環境を羨ましく思う必要はないが、
かといって今の自分の環境で満足するのはもっとも危険です。
突然予期せぬ出来事が起きた時に対処できなくなるからです。

無意識で行動できるように普段から人として生きるのです。
意識して行動を起こせば結果ばかりが気になる。
結果は常識で描き出す答えです。

だから「そのままでいいんだよ」「そのままの心でいいんだよ」
「人として生きればいいんだよ」
誰かに合わせたところで納得しなければ意味が無いね。
(星野文紘の言葉)

周りと同調することを望みながら個性を伸ばせと言われる。
個性を伸ばせと言うが個性は人格では無い。
個性とは考えとか感じ方に個性があると思われている。
個性とは常識と言われるところから離脱したところにある。
他人と違う言動をするから個性と言われるのである。

それでもお互いに考え方を同じにしておかないと
混乱が起きるので常識というルール決めが行われる。

ルール上納得できるものには従うが、
無意識の感情まで同調する気はない。
頑固な子だと言われても、
孤立するわけにもいかないので多少の同調はする。
生まれてから死ぬまで変わらないのは個性に違いないが、
個性を伸ばせとは何を意味するのかわからない。

個性を伸ばせと言いながら、
勝手に動くな!勝手に理屈を言うな!
人口密度が多い国なので勝手に動かれては困る。
常識に溺れる。知っている当たり前だよ。
みんなと同じ価値観じゃなくては困るのだ。
世間の風潮は意識的に合わせることが普通だと思っている。

無意識と好奇心は同じ位置にある。
「これ好きかも」と「興味がある」という感情です。
意識して「これを好きになろう」とか
好奇心で「興味を持とう」とかにはならないのです。

そもそも「好奇心」には2種類あり、
”知覚的好奇心”と”知的好奇心”に分けられます。

「知覚的好奇心」とは、見たことや聞いたこと、
触った時の感触などにより刺激されて起こる好奇心を指します。
「知的好奇心」とは信念や思想などに関する問題や知識上での
違いなどに興味を持ち引き起こされる好奇心のことです。

また好奇心を特別な関心事を持たない漠然と興味から生まれる
「拡散的好奇心」と、一つのことに集中して知りたいという気持ちが
動機となる「特殊的好奇心」に区分することもあります。

そして「好奇心」と同様に扱われる「探求心」という言葉がある。
「探求心」とは「物事の本質を探り明らかにしようとする
気持ち」のことです。

「好奇心」とは知りたいと思う対象を一つに絞ってもいいのですが、
定めなくても構わず、人間が生まれつき感覚で見たことや、
知らなかったことを知りたいという気持ちです。

一方「探求心」は対象を一つに絞り、それの真の姿を
追い求めようとする感情を表します。
昆虫が好きだ!特にクワガタが好きだと追求が起こります。

また「関心」とは「ある一つのことに興味を持ち、
それに特別に注意を払うことやその感情」という意味です。
恋愛感情も関心から生まれて来るものです。

「関心」は対象を一つに定めて興味を持つものの
その対象のことを知りたいという気持ちにまでは至っていない状態です。
一方「好奇心」はある対象に好奇心を抱いたのであれば、
その対象のことを知りたいという気持ちが含まれています。

無意識は人が持つもので意識は人間が持つもの。
行者が崖を目の前にして登ってみようとするのは人なのである。
ここに「意識」はなく「無意識」なのである。
「好奇心」だけなのである。
だから登ってやるぞとワクワク感が芽生える。

好奇心のアンテナを高く上げると毎日が出会いと発見に包まれます。
あげろ!あげろ!空まで高くあげろ!好奇心のアンテナを!