悪い癖を欠点と思うな




自分には欠点がある。そこをどうしても好きになれない。
他人に対して恥ずかしいと思って運命の出会いを見失う。
自分の嫌いな欠点は自分なりの常識の判断だからです。
もし、常識がなければ自分の欠点を欠点と思わないかもしれない。
かといって非常識が良いという問題ではない。

自分の欠点は思い込みから来る場合が多いのは分かりますか?
人と話をするのが苦手な内向性を欠点だと思う人。
一つのものごとを長く続けられないことを欠点だと思う人。
他人と比べられるのが嫌で競争を避けることを欠点だと思う人。

欠点とは主に足りない所や十分でない点を表す際に、
用いられる事が多い言葉です。
具体的には漢字の組み合わせの仕方でも理解出来る様に
人や物の欠けている点、つまりは悪い所(悪い癖)を
指摘する際に積極的に用いる事が出来ます。

例えば、彼女の欠点は思いやりがない所だといった形で用いれられたり、
この車の欠点は燃費がイマイチな所だといった言い方で、
その人や物の駄目な所や改善すべき所を言い表す事が可能です。
他にも、この規則の欠点は幾つもの抜け道がある事だといった形で、
決まり事や規則にも用いる事が出来ます。

また弱点とは、物や人の十分ではない所や、漢字を見て分かる様に
弱い点や部分を指摘する際に用いられる事が多い言葉です。
物理的な事だけでなく、立場を危うくする様な弱みや後ろめたい部分を
表現する際にも、この弱点という言葉を用いる事が出来ます。

つまりは何かしらの弱い部分や、欠点を表現する際に使われる言葉です。
欠点は、欠けるという言葉がついている通りに、足りてない部分を
言い表す時に積極的に用いられる言葉です。
つまりは人や物のウイークポイントやデメリットに焦点を当てたい時に、
用いられる言葉となっています。

欠点や弱点の思い込みを破り自由に行動する素晴らしさを
教えてくれる素敵な絵本を紹介します。
ビッグ・オーという絵本です。 

「だめな人と だめでない人のために」
「ぼくを探しに」
1976年出版。シルヴァスタイン46才の時の作品です。
ベストセラーになりました。あの頃はアイデンティティーの確立なんて
言葉が流行っていてそのような読まれ方もしていたようでした。

読まれた方も多いでしょうが、この円の欠けた部分(missing pice)を
探しにいき、ついに出会ったけれど、又別れていくという物語でした。

「ビッグ・オーとの出会い」
1981年出版。51才の時の作品です。
今度は、このmissing piece 三角形みたいなのが自分に合うのを、
待ち続け、ついに「ビッグ・オー」に出合いますが、
ビッグ・オーは完全な球体。missing pieceはビッグ・オーから教えられ、
段々転がりながら、少しずつ角が取れ、丸くなり、自分で転がり始める。

訳者の倉橋由美子さんは「大人の童話」ととらえています。
後書きに、こう書いてあります。「大人のための童話というのは
形容矛盾に聞こえるが、いたって考えてみると大人の大部分はうまく
大人のふりをしていけるようになった子供か、
それがうまくできないでいる子供か、そのいずれかであって、
文学の中にはもっぱらこの子供の方に訴える型のものがある。
その種のものは大人が読むための童話である。」

「人間になりかけたライオン」
1963年出版。33歳の時の作品です。
この本はあまり、読んでないと思います。
あるライオン(ラフカディオ)がライオン狩りに来たハンターの銃を奪い、
それを練習し、見事な曲打ちができるようになりサーカスの親方に
スカウトされ、大成功。なんと億万長者までになり、何でも手に入れるのですが、
すべてに飽いてしまい、シェルヴィーおじさんに
(知り合いになったおじさんシルヴァスタインのこと)に言います。
「何でも、ということは何でもということにならないんだ」
と言って涙を流します。

そしてサーカスの親方に誘われ狩りに行くが、昔なじみのライオンと出会い、
ハンターからは撃てといわれ、昔なじみのライオンからはハンターを
食ってやれと言われ、板ばさみになり、ラフカディオは銃を置き去って行く。
「ラフカディオはどこへ行くのか自分にも分からなかった。
でもどこかに向かっているのは分かっていた。
みんなどこかへ向かうしかないものだ。

これからどうなるのか、ラフカディオには分からなかった、
何かが起こることは分かっていた。いつも何かが起こるのだ。」
何かが足りないそれでぼくは楽しくない足りないかけらを探しに行く
ころがりながらぼくは歌う
「ぼくはかけらを探している、足りないかけらを探している、
ラッタッタ さあ行くぞ、足りないかけらを……」

シルヴァスタインの本、結末ははっきりしません。解釈は各人のものでしょう。
つまらない事考えないで、そのまま読んだ方が面白いような気がしました。
シェル・シルヴァスタインさんの『 続ぼくを探しにビッグ・オーとの出会い 』
ころがれない ”かけら” が自分とぴったりあう ”丸いモノ” を待ち続ける話。

自分がぴたりとハマる ”丸いモノ” を待ち続けるけど、なかなか出会えない。
そんな時 出会ったかけらを必要としない ”丸いモノ” から、
自ら転がってみることの大切さを教えてもらう。
「できない」 のはやってみなかったから。
「できない」 は思いこみ。
『 ”思いこみ” の殻を破って 行動することの素晴らしさ 』 を教えてくれる
素敵な絵本です♪

欠点を欠点と諦めるか、欠点を克服するために苦手なものに挑戦するか、
決めるのはあなたです。
自分の欠点は思い込みから来る場合が多いのは分かりますか?

人と話をするのが苦手な内向性を欠点だと思う人。
思慮深い人と思われる。
一つのものごとを長く続けられないことを欠点だと思う人。
好奇心旺盛な人と思われる。
他人と比べられるのが嫌で競争を避けることを欠点だと思う人。
争い事が嫌いな優しい人と思われる。

きっとあなたの悪い癖も欠点と思わない人も大勢いることを知ってください。
足りない部分を補い合えばみんなが仲良く暮らせるのです。
たまには大人の絵本も読んでみては如何でしょうか?。