恋・愛・悔い




「恋が育って、愛になった。愛を育てようとして、悔いが残った。」
愛を育てる前に確かめようとして無理やり花を開いたらその恋は終わってしまった。

自分の寂しさを、心の隙間を、埋めたい為に、人を好きになろうと努力したのに、
欠点は見ないで良いとこだけを見れば上手くいくよとアドバイスされたにも
関わらず、すぐに終わってしまった。長く付き合うのに相手の欠点を取り除かなければ
お互いが傷つくと思って焦ってしまったのが原因です。

デートは楽しかったのに真剣な話は楽しくなかった。現実を語るのが苦手だった。
二人とも大人じゃなかったから仕方がなかったのかとあきらめる。

愛を求め合って急ぎすぎたのが失敗の原因だった。
私の事好きかと確認ばかりしたのが嫌われる原因だった。
恋に自分勝手な恋愛スケジュールを決めてしまったから相手の重荷になった。
人を好きになることがこんなに負担が多いとは思わなかった。

隠元禅師が説かれた教えに「脚下無私皆浄土」(脚下無私なれば、皆じょうど)
という言葉があります。これは ”囚われのない私であるならば、心のやすらぎ、
そのものである” と説いています。

隠元禅師と居士のやり取りです。居士「慈悲の心を持って、生死無き悟りの意思を
お示しください」禅師「足元に私などというものが無くなれば、みんな浄土の世界
なのです」足元とは、自分自身のことです。その自分自身に「私」という囚われや
執着が無くなれば、それは浄土の世界、すなわち、やすらぎの世界なのです」と
答えました。黄檗宗開祖隠元禅師

「囚われない私であるならば、心の安らぎそのものである」
自分勝手な理想を追い求めて真実が見えなくなっていたのだ。
結局あなたの心を縛っていたのはあなた自身だった。
苦しむことが修行で無い、悩むことに意義がある。正しい悩みの方法を覚えるのだ。

愛は仕事で無い。常識で考える必要はないのだ。
愛の心の原点は幼児期からの育った環境が影響する。
幼児期から寂しい思いをしたら癒して欲しい、
いつも誰かと比べられて育ったら同等に見て欲しい、
身体の欠点を笑われたら悔しさから解放されたいと思うのです。

そうです愛は万能ではないのです。
人それぞれの愛の捉え方が違うからその方法はすべて違うのです。
しかし、愛は仕事じゃ無いから目標設定も成果も望む必要はないのです。

予定表に「名前のない時間」を作り出すことを考えてみてください。
何もしないことではなく、時間に名目を付けない、時間に制約されない、
時間に束縛されない。これは難しい様だけれどとても簡単です。
我儘な自分勝手な意思を貫くことです。わたしは仕事柄これを作り出す名人です。

恋に理屈は不要です。相手のことよりも自分の理想を貫き通すのです。
自分が好きなら好きを貫き通すのです。

愛はとても残忍で冷酷である。人は愛なくして生きていけないのです。
引き裂かれた愛ほど未練が残るものはありません。

私たち人間は知らず知らずのうちに「見返り」を求める生き物なのだと、
よく言います。見返りとは言い換えれば報酬です。愛に対しても
愛してやったから愛を返して欲しいと要求されることがあります。
それは目に見える報酬もあれば、目に見えない報酬もあります。
もしかしたら究極の愛という報酬もあるのかもしれません。
共通するのは自分にとって得(利益)になるということです。

しかしこの得というのはあくまで目先のものであり、
ずっと続くものではありません。
それどころか自分の行動が見返りに縛られてしまい、
新たな苦しみを生み出す元凶となることさえあります。

仏教では苦しみを表す言葉に「苦(苦諦)」というのがあります。
四諦の出発点は”苦”です。文字通り、「苦しみ」ということです。”苦諦(くたい)”
とも言います。”諦”は「真理」という意味です。
”苦諦”は「人生は苦しみであるという真理」という意味になります。

こういった苦しみから逃れるためにはまず目先の損得勘定から離れていく
ことが必要になります。「真心尽くせ 人知らずとも」という言葉が表わす
ように、あれこれと考えを巡らせるのではなく、一度考えをリセットして
目の前の事を一所懸命、ひたむきにこなす事のみに集中する。

集中している瞬間には見返りが頭をよぎることや、人の目が気になることは
ありません。結果として私たちの心持ちは落ち着きを取り戻し、
自然と良い方向へ向かっていけるのだということです。

「悔い」は物事が思う様にいかなかった時に起こる感情です。
結果が分かっていたのに行動に移さなかった時に残る感情です。
恐れる必要のない時に嫌われたらどうするか考える不必要な感情です。

恋は愛が生まれる前の一人よがりの感情です。
しかし愛が生まれるとそこから二人の感情になるのです。
この恋が、この愛が、うまくいくようにして現状を維持したくなります。
相手の要求に我慢することが多くなり不安も芽生えてくるのです。
そこに二人の冒険が無ければ愛も恋も初雪の如く消えてなくなるのです。

その悲しい結末に悔いが残るのです。

Simon & Garfunkel
「The Dangling Conversation」
そして、あなたはエミリー・ディキンソンを読んでいます
そして、私は私のロバートフロスト
そして、私たちはブックマーカーで私たちの場所をメモします
それは私たちが失ったものを測るものです
そして、部屋が柔らかく色あせた様子
あなたの影にキスだけ
私はあなたの手を感じることができません。
お前は俺にとって見知らぬ人だ

この歌詞の意味が分かりますか?
きっとあなたなら分かると思います。