名もなく貧しく美しく




自分の身を正すには自分なりの覚悟が必要です。
凛とした純粋な気持ちの中でいきなり高みを望むのではなく、
人として最低限の決まりを持たなければなりません。

おかれた環境の中で名誉より大切なものは何か?
名前(肩書き)が無ければ人として認められないのか?
名がなくても万人を手助けする事が出来るのではないか。

穢れなく生きるために自問自答を繰り返してください。

優しくなりなさい。そうすれば勇敢になれる。
つつましくなりなさい。そうすれば広い心を持てる。
人の前を行かないようにしなさい。そうすれば人を導く者になれる。
老子

自分の夢を叶えるためにはお金が必要です。
有り余るお金でなくても挑戦が出来る多少のお金は必要です。
お金を溜め込むとお金に束縛されて身動きが出来なくなります。

貧しくとも世の中の役に立つことは出来るはずです。
必要最低限のお金は心まで奪われることはありません。

自分の身の丈にあった必要な金額を知るべきです。

貧しさはぼくにとって必ずしも憎むべきものではなかった。
なぜなら、太陽と海は決して金では買えなかったから。
アルベール・カミュ(フランスの作家)

どんなに辛くても胸を張って生きることが大切です。
悲しみに包まれた中で、笑顔で過ごすことで輝き始めるのです。
他人の苦しみを共有して励ます言葉を投げかけることが大切です。

泥の中のハスのように最後まで花を見せずに生きることも大切です。
姿・形の美しさより見えない心の中の美しさが尊いのです。

あなたの思考は全てのスタートになるのです。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか人格になるから。
人格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
マザー・テレサ(カトリック教会の聖人、修道女(ノーベル平和賞受賞))

私たちは望む世界で生きることは容易に出来るのです。
しかし、身体に障害を持っている人達はどうだろうか?
貧困で苦しむ人も、不治の病で苦しむ人も、災害で財産を失った人も、
望む世界で暮らしていけるのだろうか?

私たちは美しい言葉を自由に使える特権を持っているのです。
その美しい言葉を学ぶ必要があります。
美しい言葉で人を助けることも出来るのです。

『愛語よく廻天の力あり』というものがあります。
愛語とは、先に申し上げましたとおり、
《愛情に満ちた思いやりの言葉》ということです。
廻天とは、天を廻ると書いて、天地をひっくり返すと言うような意味です。
つまり、“愛情に満ちた言葉を掛け続けると、
人の気持ちはやがて変わっていく”と言うことです。
トゲトゲしい気持ちだった人が、穏やかな気持ちの人に変わっていったり、
暗く沈んでいた人が、徐々に明るさを取り戻していくなど、
愛語によって人の気持ちが最初とは反対の良き方向に変わっていくことを言います。
曹洞宗開祖 道元禅師

その昔同タイトルでヒットした映画があります。
「名もなく貧しく美しく」1961年1月15日公開
松山善三が自らの脚本を、初めて監督したもので、
聾唖者夫婦の物語。出演は小林桂樹と高峰秀子。

不幸の連続の中で慎ましく生き抜く物語です。

機会があればご覧になってください。