今ここに覚醒をする




何も言わないことと何もしないことは若者であっても老人である。
例えば70歳を過ぎた老人が情熱をもって行動する時はまさしく青春真っただ中である。
その逆に20歳の若者が情熱もなく行動を起こさない時にはまさに老人なのである。

然るに年齢を重ねたから年を取るのではなく情熱を失った時に老人になる。
肉体は衰えても精神は衰えず志を持てばつねに前進することが出来る。

参考:米国詩人サミュエルウルマン「青春の詩」

自分が出来ないことを「無理だ」とあきらめるのでは無く、
あえて無理に挑戦する気持ちが限界を超える最良の方法である。
そして無理の先には必ずチャンスが潜んでいる。
「チャンス」とは無理だと思う挑戦の先に生まれてくる言葉である。

参考:道元「百尺の竿頭一歩を進む」

他人が描いた人生の地図ではなく自分の人生の地図を作ることが最も重要である。
毎日の時間軸を中心に克服すべきことを書き記し壁に貼る。視覚から自分を洗脳する。
自分の約束を守れないことが大きな挫折の第一歩である。
目標は通過点(マイルストーン)で目的は到達点(ゴール)です。
目指した目的に向かうために目標を明確に書き記すべきです。

参考:ナポレオンヒルズ「思考は現実化する」

そして自分を覚醒させる手短な術(すべ)がある。
それはどこでもよいから見知らぬ国へ出かけることである。
今までの常識や価値観がまったく通じない世界で自分を試すのです。
そして母国日本を外から眺めるのです。そこに新しい目覚めが生まれるのです。

参考:新渡戸稲造「武士道」、岡倉天心「茶の本」

空港へ到着した時から自分の中にある無限大の可能性を解放するのです。

22歳の時にシベリヤ鉄道と飛行機を乗り継いでロシアから北欧デンマークを船で巡り、

イギリスの小さな港町ハリウッチへ着いた。そこから列車でロンドンへ向かい、

その日の内にアパートを探し、学校の手続きを済ませて、職探しをした。怖いもの知らずの青春一直線だった。
情熱は失敗や恐怖を取り除いてくれる。

参考:五木寛之「青年は荒野をめざす」

今は僅か15~16時間程度で自分の住んでいる街から一番遠い所へ移動できる時代です。
パスポートを取り、ビザ申請をして、現地通貨を両替すれば準備オーケーです。
しかし各国の入国管理局の審査で担当官からNOと言われればその国には入れないのです。

私は22歳の時に英国の入管でNOと言われました。しかしある秘策で入国したのです。

参考:日本の伝統奏者とは?「バンブーフルート」に救われた。

入国審査は常に緊張と共に興奮が味わえる。そこで脳内覚醒が起こるのです。
入国後は言葉が通じるか、仕事が見つかるか、眠る場所が見つかるか、
すべてが挑戦なのです。歩かなければ道は見つからず、言葉を出さなければ意志は伝わりません。

そして懇願しなければ人は動いてくれないのです。
旅は人間を成長させる絶好の機会なのです。

参考:沢木耕太郎「旅する力」

いつも誰かに守られていた祖国ではない、厳しい未知の世界を味わうのです。
私は1か月しかもらえなかったVISAで英国に1年半滞在したのです。
少しだけ人生の飛び方が分かり始め、自分流の飛び方を工夫して、もっと高く飛んでやると決心したのです。

帰国後に日本で最初のプロデューサーを名乗ったのです。

参考:リチャードバック「カモメのジョナサン」飛び方の工夫

大切なことは他人とディファレント(違い=個性=能力)な自分を作り出すことです。
自分たちの常識を信じて幸福は得られません。自分なりの挑戦をすることです。
違いが何かを探して挑戦しなければディファレントは生まれません。
おざなりの現実から飛び出さなければ自由にはなれないのです。
自分だけが認めている自分の長所をのばせばそれで良いのです。
人生を逆算すればわずか80歳~90歳はあっという間に過ぎ去るのです。
明日から始めようという人は24時間を無駄にして過ごしてしまうのです

参考:市原勝人「個性を伸ばす技術」

私は6歳の時に家庭の事情で一時和歌山県の寺に預けられた。
その時に寺の住職からお前の人生はわずか70年と言われました。
子供心に大人の事情で親兄弟と一緒に暮らせない絶望感を味わったばかりです。
寺の住職は付け加えて「泣いて生きるか、笑って生きるか」決めろと迫ったのです。
勿論、6歳の私は「笑って生きる」と応えました。

「思想という種を播き、行動を刈る。行動という種を播き、習慣を刈る。
習慣という種を播き、性格を刈る。性格という種を播き、
それはやがては運命を収穫することになる。」

参考:運命の変え方「水煮三国志」

そして悲しくて諦めるのではなく、そこから10年毎の人生計画を作ったのです。
毎年の行動計画と成功物語を書き上げて、自分の境遇を乗り越えてきたのです。
叶わない夢を自由に描き世界で活躍する姿を想像するだけで涙は止まりました。
現実と空想の世界を行き来したことで悲しみをすべて忘れることが出来たのです。
子供の時に書き込んだマンダラチャートの通りに生きてきたのです。

参考:今泉浩晃「マンダラート作成法」大谷翔平のマンダラチャート

例えば自分の満足と幸福は自国では見つからなくても他国では簡単に見つかるのです。 

当たり前の生活から当たり前の生活でないところに身を置くのです。
これは人間関係にも当てはまります。
自分の身を置く場所を変えることにより、新しい世界を切り開くことが出来るのです。
当然苦労して悩みます。そこに悩みを解決させるために哲学があり、悩みから抜け出すために宗教がある。

悩みと共に歩くところには使命(志)があるのです。

参考:吉野源三郎「君たちはどう生きるのか」

「志」とは自分の人生の役割を知るところから始まるのです。
そして生きる情熱の源である。
人として誰かの役に立たなければ生きている証にはならないのです。
外面に捕らわれずに内面の成長に注力するのです。
先人たちの教えを学び忠実に再現することが重要です。

参考:佐藤一斎「言志四録」・山本常朝「葉隠」・橋本佐内「啓発録」

自分探しは多くの本を読み、自分が傾倒できる人物像を明確にして、会いに行くことです。


私は英国から戻った次の日に宿泊先からCBSSONYへ電話をして、
当時注目されていたディレクターに会いに行きました。
「私の才能をこの会社で使ってください」とお願したのです。
そして、気に入った作品を持って自費で北海道から沖縄まで渡り歩き、
「プロモーション・マップ」を作り、新人の曲を大ヒットへと導いたのです。

私の最初のプロモーション楽曲は荒井由実作詞作曲「イチゴ白書をもう一度」でした。
バンバンが歌うこの曲を聴いて「喜んでくれる人がいる」という使命感が大切です。
自分で自分の殻を破らなければ運命は変わることがないのです。

参考:吉田松陰「奇傑非常の士に交わる」・鈴木正三「万民特用」・石田梅岩「都鄙問答」

多くの学びを得て知識を増やすだけではなく行動が伴わなければ意味のないことです。
まさに王陽明が提唱した「知行合一」なのです。
勤王の志士も特攻隊の若者も「葉隠」や「陽明学」に心酔して自死を乗り越えて、
残された家族や国家への安寧と幸福を願ったのです。

学びは一生続きます。
どうか良書に親しんで素敵な自分の運命を全うしてください。