新たな方向付けリフレーミング
ミルトン・エリクソンは父親として子供たちにレジリエンスを教えるとき、
学校から帰ってきた子供たちに「お帰り」を言ったあと、
今日は道のどちら側を歩いて帰ってきたのか、どんなふうに歩いてきたのか、
いつもとは違う道を試したのかどうかを尋ねている。
そしてたくさんの道が見つかることやいずれの道にもその良さがあることを
子供たちに知ってもらいたくて、それぞれの道に微妙な違いがあり、
楽しい道もあればそれほど楽しくない道もあり、
それぞれにその道だけの景色があることを語って聞かせている。
方法がひとつしかなかったら、その方法に生じた支障は、
どんなものであれ大変な問題になりうる。
対照的に、方法がいくつもあれば、慌てずに方針を変え、
別角度から問題に取り組むことができる。
子供は寄り道で好奇心が芽生える。そして花や虫や草花と友達になれる。
幼き子供の時に前頭葉の発達を促すのが両親の役目である。
特に母親は幼少の時に子供と同じ目線で人間も自然の中の一員であることを
教えることが重要である。
外山滋比古「思考の整理学」に書かれているように、
現代の子供たちは一貫した教育の中で、
正しいと言われた方程式を記憶するだけの制度にはめ込まれているので、
卒業と同時に学校から見放されるのです。
まるでグライダーで空まで引き上げられ、ここまで連れてきたので、
これからは1人で、頑張ってねと手を離されるようなものだ。
社会という空の中で飛び方を教えてもらっていないので、
手探り状態で迷走飛行を繰り返していると嘆いている。
近年では企業が新卒の学生を採用しないのは、
大人として社会経験がなく常識もなく、挨拶のできない学生ばかりだからだという。
そして仕事を覚えて3~4年もすれば、自分のやりたい仕事へと簡単に転職することになる。
いきなり20代中盤からあらたに自分探しの旅を始めるのです。
16年間の教育期間はまったく役に立たず無駄な時間にお金をかけていたことになる。
幸福度No1のデンマークでは、日本のような「就学義務」はなく、
代わりに「教育義務」が保護者に課せられますが、教育選択の自由が保障され、
ホームエデュケーションも認められています。登校拒否という概念すらありません。
学校へ行く場合は公立学校と、さまざまな理念とスタイルで設立・運営されている
私立学校を選ぶ、もしくは、親が集まって学校を設立することもできます。
また、立ち止まって人生を考えるための機会が保証をされているのも特徴です。
試験もない宿題もない教室もない、学びを選ぶのは子供と親です。
海外へ出て自由に見聞を広げるのも、教育ポイントになるのです。
まさにQOL(生きることの質)とWell-being(幸福)を兼ね備えた学びを、
子供の時から受けるのです。
子供には道を発見する悦び、道を説明する悦び、道を開拓する悦びを教えてください。
好奇心への刺激は常に「リフレーミング」しながら、自由に行動することです。
そしてそこから「自立心」が生まれるのです。
本当のグローバル化を望むのなら、
子供達は早くから世界に出て海外の子供達と仲良くすることです。