揺れる
分かったんだ!
雲ひとつない青空よりも雲が浮かんでいる空が好きなことが!
波一つない穏やかな海よりも少し荒れている海が好きなことが!
陽射し一杯の草原よりも風に揺れている森が好きなことが!
喧嘩もしない人間関係よりも言い争いする人間関係が好きなことが!
挫折も無い人生よりも波乱万丈の人生が好きなことが!
ぶつかり合いながらも調和のとれた世界が好きなことが!
そこからアクティブなエネルギーが生まれていることに気付いたんだ。
世界中にはいつも奇跡の光に溢れている。
だから辛い時にでも、ワクワクするのは、そのせいだ!
何も無い青空よりも雲がある景色がいいよね。
何故か真っ白な雲が形を変える度に心が踊りだす。
手で掴めそうな雲を目で追いかけるとホッとするよね。
綿菓子のような雲を見るといつも心が甘くなるのだ。
そして雲にはそれぞれの居場所があるよね。
夏空の真っ白な雲はもくもくと空の真ん中で、
秋空の薄い雲は遠くの空でさりげなく、
冬空の黒い雲は空から突然近くに現れる。
雲がまるで人間と鬼ごっこをしているみたいだ。
見ているだけで楽しくなるよね。
明日も大好きな雲が見えるかな。
波風の無い人生なんてつまらないと思わないか。
短い人生で嬉しいときも、悲しいときも、悔しいときも、挫折のときも、
健康な時も、病気のときも、色々な経験できて楽しいだろう。
苦労して手に入れた幸福は何物にも代えがたい喜びがある。
愛する人への片思いは心が切なくて張り裂けそうになる。
大好きな人達との別れは涙が枯れて生きる望みが無くなる。
人生劇場では、いつでも自分が主人公で人生を描くことが出来るんだ。
そう思えばワクワクしないか。
穏やかな人生よりも、少し揺れている方が、心が怠けなくていいんだよ。