一瞬の判断

 

人生の航海で突然大波が来る時があります。
前から来るのか横から来るのか分かりません。
そのような時に大切なことが一瞬の判断です。
そして判断と共に大切なのが決断力です。

決断力とは何事にも動じず迷わないことです。

 

一瞬の判断は先天的(動物的本能)と後天的(学習経験)があります。
本来人は瞬時に判断することは得意としている筈なのですが、
文明の発達と共に人間の本能が劣化していることも事実です。
直感よりも経験とデーターに頼ってしまうからです。

 

飼われた動物と同じで一度安全と安心を与えられると、
危険には鈍感になることが多いのです。
他人には起こっても自分には起こらないだろうと云う、
おかしな過信がうまれて実際の被害にあってしまうのです。

 

人々が問題に対して判断を誤るのは、
過去に刷り込まれた記憶に頼る事が多いからです。
自力で脱出をするよりも作られた逃げ道を探すからです。
世間に氾濫している常識という暗示に従うからです。

それが権力者の作った安全神話なのです。
恐怖を作り安全を約束する、飢餓を作り食料を与え安心を約束する、
他国からの暴力に戦っても守ると架空の平和の約束をする。
純真な民衆は幾度となく騙され続けてきたのです。

 

現代に生きている我々もあらゆるシステムに騙されているのです。
常に不安や混乱を煽られて逃げ道を一方的に押し付けられているのです。
新しいシステムが一つのルールとなり囲いの中へと追い込まれ、
限りない消費型の罠にどんどん引き込まれてしまうのです。

それを避ける為には正しい情報と一瞬の判断が重要になります。
状況に応じてどのように判断するかが危険から逃れる唯一の方法なのです。

一瞬の判断は逃避の為の本能と言っても良いかもしれません。

更に五感による胸騒ぎというシグナルも感度を良くしておくべきです。
不安を感じたり嫌な予感がする時には注意が必要です。
現在は何が起こっても不思議の無い時代ですから。

自分の体内から起こるレジスタンスを呼び覚ます時です。
抵抗勢力こそ判断を磨く切っ掛けに成るのです。

人生の航路を安心と安全に頼るのではなく、
不意の災難に立ち向かえる強い決断力も準備しておくべきです。

何事にも動じず迷わずに生きて行きましょう。