正論
この国では個人で正論を述べると袋叩きに合います。
特にマスコミの手のひら返しは見事です。
反論する人達の顔ぶれが酷すぎますね。
核心から逸れたレベルの低い言葉のやりとりにはうんざりです。
意味もなくヒステリックに騒ぎ立てている人たちをみるととても不愉快です。
このような人達の話し合いに巻き込まれないようにしたいものです。
現在、橋下徹大阪市長発言の反論で大騒ぎしている人達は、
何を理由にヒステリックになっているのかが分かりません。
戦後60年以上たっても土下座をしていなければならない日本を、
その方達はどのように思っているのでしょうか。
女性蔑視だとか男性も馬鹿にしているとか根拠も分かりません。
それらの騒ぎに追い打ちを掛けるマスコミの報道には呆れてものが言えません。
マスコミには正論がないのです。世論を煽りたてるだけなのです。
「女性は性の奴隷ではありません」
高級品を身にまとい厚化粧をしている女性議員達には、
底辺で暮らす女性の苦しみが分かる筈はありません。
水商売や風俗産業で働く女性は好んで働いているわけではありません。
已むに已まれぬ事情があって働いているわけです。
それを利用する男性側にも様々な事情があるのです。
一方的に性を否定する人こそが性を蔑視しているのです。
誰かが声を上げなければいつまでたっても解決の核心には近付きません。
橋下氏は敢えて火中の栗(従軍慰安婦)を掴んだのです。
ただ、歴史家と違って、そこに真実があったとしても、
政治家の場合は、是非論だけではなく、解決の糸口を述べなければなりません。
今回の件はそこに手落ちがあったことは確かです。
流れが速く波立つ川は水が清く澄んでいます。
一見穏やかに止まって見える川は水が濁って淀んでいるのです。
平和とはもの言わぬことではなく、もの言いながらつねに改正していくものです。
世界の中で温厚で怒らない日本人を演じるのはもう止めにしましょう。
自分達の国がこれほどまでに濁りきっているのが見えないのでしょうか。
子供達が誇りを持って生きていけるようにする為に正しくけじめの時なのです。
正論は理性で判断し主張しなければなりません。
正論を感情で表現するから問題が起きるのです。
激情型の石原氏と橋下氏は発言がストレートです。
いきなり棒で虫を叩き殺すタイプです。
そしてその後に自論を繰り返すのです。
母親から叱られた後に、この虫は害虫なのだと後付けの正論を言い放します。
正論だからいつ言っても正しいとは限りません。
正論だから発言の時期と聴き手の事情を考えなければならないのです。
「磁基ありといえども、時を待つに如かず」孟子
どれほど素晴らしい農機具があっても、季節外れの農作業をしたのでは、
良き収穫にはいたらないという教えです。
実力や方法が良くてもタイミングがあわなければ意味が無いと云う事です。
反対意見を恐れて正論を言う事はできません。
正論には異論がつきものです。
互いに主張し合うからその時代に残る正論になるのです。
正論にも消費期限があるのです。