一灯照隅
自然界の破壊力の前ではいかに人間の力が微力であるか。
東北地方太平洋沖地震であらためて思い知らされた。
何百年も歴史ある漁村が、街並みが一瞬にして消え去った。
地震の影響も大きいのだが津波はそれ以上である。
あまりの悲惨な状況に声を失った人は多くいたと思う。
全ての報道が地震速報になり、連日、
日本国中が悲しみの現場に触れている。
目の前に広島や長崎の過去の映像がよみがえる。
一面が瓦礫の山である。
その中には未だ何体ものご遺体が埋もれている。
ご冥福を祈るとともに、ご家族ご友人にはお見舞いを申し述べたい。
離れた場所から、見ず知らずの人間に言われても、
有り難さは無いかも知れないが、悲しみを共にしている日本人は多いと思う。
私の元に海外の友人から沢山のお見舞いのメールが届いた。
被災者の皆様と同じように、感謝の気持ちには変わりがない。
国境を越えた慈愛に涙があふれた。
すべての心が一つになっている事を伝えたい。
東北人は強い、過去の歴史をひも解いても分かるように、
何度も戦争や災害の悲惨な状況から復興を果たしている。
東北は耐える歴史がある。
東北人は過ぎ去った事は悔やまずに、来る事(未来)を期待する。
世界最大級の地震を経験しても泣き崩れる人がいない。
淡々と悲惨な状況を語る人達を見ると、日本人の誇りを感じる。
我々が今出来る事は、共助の気持ちを忘れないで、
それぞれの人が光を「一灯照隅」灯す事によって、
国中が明るく「万灯照国」になることを信じる事です。
今は一人一人の灯りが大切です。