若者論

 

若者よ、前を向いて生きろ。
足もとばかりを見るな。
もっと自由に生きろ。

傍若無人に破天荒に無軌道に生きろ。
枠に収まらず好き放題に生きろ。

若者よ、笑われろ。未熟さに泣き叫べ。怒れ。
悩みの渦に巻き込まれろ。
現状のつまらない囲いに囚われるな。
この場から逃げ出す努力をしないのは卑怯だ。

若者よ、人を傷つけるな、自分を傷つけろ。
人を批判するな、自分を批判しろ。

若者よ飛べ、この断崖から大空に向かって飛べ。
若者よ、学ぶことの意味を知れ。
学問の意味を知れ。知識の意味を知れ。

そして己の意味を知れ。動かずに文句を言うな。
全ての書を捨てて街に出ろ。

若者よ守るな。何もかも破壊しろ。
大きく生きろ。

若者よ、薔薇の花を手でつかめ。
血だらけになれ。

若者よ、古い船に乗って安堵するな。
古い船を壊すのが若者の特権だ。
縛られるな。解放されろ。

若者よ、純粋に生きることの道を選べ。
自由に成れ。老人の錆びた理屈に耳を傾けるな。
新しい水夫に成れ。嵐に立ち向かう水夫に成れ。
大海に船出しろ。

若者よ、何も気にするな、君達は修行僧ではない、
若者である。人生に一度しかない冒険の切符を、
破り捨てるようなことはするな。

柔軟な魂が自由を求めている時に過酷な旅に出ろ。
そして強靭な肉体と精神が切り崩された時に
新しい息吹が誕生するのだ。

若者よ、強かに成れ。
この国も大企業も乗っ取るぐらいの強かさを持て。
自分が何者かを知れ。それを試すのが青春だ。
そして成長して、体に付いた埃を払い、
夢をがっしり握り締めて、前に進んで行け。

若者よ、ぬるま湯の蛙になるな。
ライ麦畑で人助けなんて考えるな。
今の環境に満足するな、飢餓感をおぼえろ。
世の中全てを疑ってかかれ。

若者よ、無能な政治家に国を任せるな。
国家権力が民衆の富を食い物にしている。
企業と官僚の癒着が労働者の力を奪っている。

若者よ、メディアの嘘に気を付けろ。
景気も不景気も一部の人間が作った罠だ。
安楽椅子の権力者を引きずり降ろせ。

若者よ、目を覚ませ。
自分達の国を自分達で守れ。
遠くからこの国を眺めてみろ。
どれほど絶望的かが良く分かる。

若者よ、恐れるな。経験が無い事に恐れるな、
金が無い事に恐れるな。主張が通らない事に恐れるな。

若者よ、死を間近にしても恐れるな。
光に向かって飛び上がれ。今出来ることから始めろ。

若者よ、常識に囚われるな。非常識に行動しろ。

若者よ。君達は熱き炎だ。熱き炎を燃やし続けろ。