真の仲間とは
中国の古い言葉に「益者三友」と言う言葉があります。
友としてつきあって有益な三種の友人の事です。
正直・誠実・知識のある三種の友人を指しています。
一人の人にこの三種を求めるのではなく、
それぞれの特性を持った三人との交流が大切ですと説いています。
またブッダは善友を求めよという。
善友は遊び仲間ではない、
親身に語り合える友のことをいう。
あえて苦言を呈することのできる人、
善友一人で人生が変わる
それでなければ犀(サイ)のように黙々進め
サイは群れることなく単独で行動する
強い意志の表れである。
善友を求めることと、単独で行動することとは、
進むべき道(使命)に向かうためのものである。
強い意志が伴わなければ犀にはなれない。
太宰治の書いた「走れメロス」は真の友情を描いた作品です。
この作品は、人間の根底にある心理を巧みに描きながら、
信頼とは何かを問う物語です。
妹の結婚準備のためシラクスの市を訪れたメロスは、
人づてに聞いた国王による残虐な行いに激怒し、城へ乗り込みます。
王に歯向かった罪で、メロスは処刑されることになります。
メロスは処刑を受け入れるものの、妹の結婚式のため3日間の猶予が
ほしいと述べ、親友のセリヌンティウスを人質にすることを提案し、
認められます。そして無事に妹の結婚式を見届けたメロスは、
親友の待つ城へ向かって走りだします。肉体的疲労や自身との葛藤、
度重なる障害を乗り越えて約束を守ったメロスの姿に、王は改心します。
その他にも友を描いた作品は沢山あります。
それ程、真剣に生きていくには真の友の存在が大きいということです。
良友は求めて手に入るものではありません。
自分自身が正直に誠実に知識を持って生きていなければ
巡り合うこともありません。
私の友人令和哲学長岡美妃先生の言葉です。
彼女は北海道の医師です。
人間が唯一切望するもの、それは真の仲間。
お金でもなく権力でもなく安定安寧な暮らしでもなく、繋がっている仲間。
同じ夢を共有し、同じ方向を見て共に走れる同志。
しかし現実世界では疑い、ジェラシー、相対比較、生存本能によって、
真の仲間を得ることは難しい。それでも子供の頃は、喧嘩し仲直りし
共に泣き共に笑い、真の仲間を作ろうと足掻く。
でも大人になるにつれ、「合わせる」「演技する」という小手先の手段を学び
お互いをとことん知ろうとする足掻きはなくなる。
何十年も共に暮らしてきた夫婦が「あの人のことをよく知らないのです」
と漏らす言葉に、人間の孤独をみた。
人間は孤独だ。どんなに多くの仲間に囲まれていようと、
どんなに長年付き合っていようと、結局はお互いの何を知れるというのだろう。
自分の思い描く相手を見ているにすぎず、それは他者も同じで、
他者の思い描く自分を見られているにすぎない。
その人が何を喜び、何を悲しみ、何を希望して生きているのか分からずに、
生存本能を満たすための薄っぺらい関係性がひたすら続く。
『ONE PIECE』などの漫画が世界中で読まれるのは、そんな人間の孤独が
理想の仲間を求めている証拠のように感じる。
お互いの精神-意識-意図がハッキリと見え、お互いがそれを尊重しながら、
自らの夢の上に仲間の夢を載せて行く。
お互いがお互いを宇宙の王として君臨する存在として認め合う。
決して仲間は自分の夢の道具でもなく、孤独を埋める手段でもないのだ。
人間には悟りが必要だ。そうでなければ、人間は閉ざされた宇宙の中で
孤独に生まれ孤独に死んでいく儚い存在で一生を終える。
しかし悟りは、閉ざされた宇宙をオープンして人間を脳から解放する。
そこに広がるのは1本の境界線すらない無限の「一つ」の世界。
もう出会っていたという安堵の感覚。
その「一つ」から目の前の友を眺めた時、友の精神が友の意識が友の意図が
明々白々に観えてくる。孤独の旅を繰り返し傷だらけの魂。
私はそれに向かって「終わらせよう。そして始めよう。真の人間としての生を。」
と語りかけたくなるのだ。
真の仲間と共に狂喜乱舞して生きる!それが人間なのだ!人間をなめるな!
自分をなめるな!
生きている間に出会う人の数は
およそ3万人。
その中で仲良くなる人は
300人くらい。
もし生まれ変わっても
世界中の全ての人に会うには
23万回生まれ変わらないといけない。
1秒に1人会ったとしても
200年以上かかる。
人との出会いって
奇跡だと思いませんか?
軽い気持ちで人と付き合うと軽い人間に出会う
真剣の気持ちで人と付き合うと絆が生まれる
人を疑うといつか自分も疑われることになる。
相手を信じて付き合うと尊敬される、大切される
相手されるうちは『ハナよ!』と言う言葉があります。
人間はいつか年を取り友達も少なくなります。
まず会話してくれる人間を大切に
出会いをどうするかは自分次第である。まず相手も自分も大切に・・・
誰にでも「知己朋友」はいると思います。
大切にしてください。