マイナスを乗り越えろ




10ポイント持っていた人間が10ポイント失ったとする。
彼はその10ポイント元に戻すのに20ポイントが必要である。
この取り戻す為に体力も必要だが根性も必要になる。
いつも負けを認めないものこそが勝者となる。

ポイントを失った時点で絶望するか再起をかけて挑戦するか2つに一つである。

私が子供の頃から取り入れていた方法がある。
それは10年毎に人生計画を立てるのです。
その間に何が起こっても次の10年で取り戻す。
というよりは違う場面で違う役に成り切る。
自分の人生を幾つかのお芝居だと想定すればその役になりきるだけである。
成功しても失敗しても「永遠」は無い「無常」の世界で生きるだけです。
悲しみも一瞬、喜びも一瞬の無常なのである。

会社が倒産して、個人的に破産をして、家族とも別れて「無常」を体験した。
それは成功者の役が終わり、みじめな失敗者の役が回ってきただけなのです。
落ち込まず次の10年で復活する役をやればいいだけなのです。

無常の世界を描いた名著がある。
鴨長明「方丈記」
「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。」
世の中にある人とすみかと、またかくの如し。

玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、
たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、
これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。

或はこぞ破れ(やけイ)てことしは造り、あるは大家ほろびて小家となる。
住む人もこれにおなじ。所もかはらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、
二三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。

あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける。
知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。
又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、
何によりてか目をよろこばしむる。

そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、 
いはゞ朝顏の露にことならず。或は露おちて花のこれり

知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来りて、いづかたへか去る。また知らず、
仮の宿り、誰がためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。
その主と住みかと、無常を争うさま、いはば朝顔の露に異ならず。

この世のものはたえまなく変化し続けるという事実を、ありのままに述べたもので
仏教心理の一つです。人が死ぬのも無常ですが、生まれるのも無常、
成長するのも無常だということです。不幸な人が幸福に恵まれるのも無常なのです。
信じる人に裏切られるのも無常なのです。

1998年年矢沢永吉はスタッフの詐欺で35億円失った。 
かつて世界進出を考えていた矢沢は、オーストラリアに世界へ発信できる
音楽スタジオや音楽学校を作ろうとしていた。

そこで銀行から融資した35億円で、
ゴールドコーストに広さ1万平方メートルの土地とビル2棟を購入。
さらに彼は、知り合いの海外のコーディネーターにビル管理を依頼し、
現地に法人会社を作った。だが10年後の1997年、
現地にあるはずの会社が空き家となっておりコーディネーターも失踪。
購入した土地とビルは競売にかけられ、別のオーナーに変わっていた。

人の手に渡っていたことを知った矢沢は「ビックリを通り越して
ショックだった。こんなことがあるのか」と回顧。
精神的な辛さで「髪の毛どれだけ抜けたか。それで過呼吸。
寝ていても過呼吸だったのよ」と振り返った。

矢沢の手元には35億円の借金だけが残った。一時期、酒におぼれたが、
税理士から「本気で矢沢が返すなら、返せない金じゃない」と言われ奮起。
2004年に完済したという。

借金完済を決意すると、それまで以上に、ライブ活動はもちろんのこと、
CMや映画などにも出演されるほか、お茶の間の露出も増やしていくなど、
精力的に仕事をこなし、なんと、たったの6年で35億円もの借金を完済。
さらには、都内に15億円のスタジオを兼ねたビルを建設されたというのです。
なんとも、凄すぎる矢沢ですが、

そんな矢沢は、リストラされたサラリーマンに向けて、
「僕は皆さんにも言いたいね。リストラされたって、借金を背負ったって
それは役だと思え。苦しいけど死んだら終わりだから、 
本気でその役を生き切れ。つまり視点を変えれば、
気持ちが切り変わるってことなんだ。」

古いページを巡っていつまでも後悔するか、
新しいページを開き新たに挑戦するか
選ぶのはあなたです。

移り変わりのある人生「川に流れる水はすでに同じ水では無い」のです。
よどみに浮かぶ現生(この世)は、出会ったり別れたり常に変わり続けているのです。

浮き沈みのある激しい人生も楽しいものですよ。合掌