修己知人




権力を行使する人が学ばなければならない学問が「帝王学」である。
帝王学の基本は「正しく己を修めて人を治める」である。

身を正して人民の手本となればおのずからと国は収まるのです。
あらゆる経営者にも通じる人間学が書かれています。

今までに、柱がまっすぐで影が曲がり、
上に立つ者が治まって下民が乱れたことがあったためしはない。

私はいつもこういうことを考えている。
人がその身を破壊するのは、その原因が外部から来るのではなくして、すべて、
その人自身の欲望のために破壊禍をまねくのである。

もし、おいしいご馳走ばかりを食べ、音楽や女色を楽しみ好めば、

欲望は限りなく多く、それに要する費用もまた莫大である。
それは政事の妨げとなる上に、また、人民の生活を乱すものである。

その上にまた、君主が一つでも道理にはずれた言葉を出だせば、万民は、
そのために統一が乱れ、君主を恨みそしる声が湧き起こり、
離反や謀反をするものも起こる。

決して自己の欲望のままに勝手気ままな行為はしないのである。
「貞観政要」より

自民党の女性議員が研修と称して税金を使いパリに行った。

一部の者はファーストクラスに家族と乗り、その他の者は全員ビジネスクラスで
豪遊をしたのである。当初、自費(30万円)で行って一部を党費で賄ったと言っていたが、

相場ならファーストクラス(120万円〜140万円)、ビジネスクラス(60万円〜70万円)、
一流ホテルに泊まり(1泊5万円〜6万円)、一流レストランで食事をして(1人3万円)、
チャーターバスで観光を楽しんで、この個人負担の金額で収まるとは誰も信じない。

タレント議員の今井絵理子は仕方ない(諦めている)としても、
東大法学部を出て外務省出身の松川ルイ氏は「大変有意義だった」と振り返っている。

一方で「パリの街の美しいこと!」と書き込み、エッフェル塔前で「女性局」の
横断幕を掲げた多人数の写真や、松川氏らが塔を模したポーズを取る写真を投稿した。
費用については「党費と各参加者の自腹」と釈明したが、
「議員の収入は税金だ」とさらに批判を招いた。

呆れたのと情けないので納税するのが馬鹿らしくなる。

本来「恩学」では政治的、宗教的、一部の団体に向けての批判記事などを
一切書かないのですが、今回は特別に書いてみました。
政治家は国民の惨状から目を背けて議員特権の恩恵に溺れてしまっています。

帝王学に「地位と名誉と財産を与えるとどのような人間も堕落してしまう」
「権力を握れば三年でバカになる」と書かれています。

いつの世も特権階層には勘違いしている大バカ者がいるのです。
間違ってもこのような輩へ投票しないでください。