消極的な抵抗勢力

 

消極的な抵抗勢力パッシブ・レジスタンス・フォースである。

それは裏・陰・否定・不安・無為・保守・受動・怠慢・自己欺瞞・堕落などが要因する。
自己変革を望む為に強い決心・進取・能動・前進・希望・自信・成功・夢などを持つと、
必ず行くな・するなと沸き起こるマイナスの感情である。

積極的にならなければ知る事も無かったマイナスの感情は、欲望や快楽を求めた途端に
恐怖や絶望・挫折として現れる。それは光が誕生して陰が生まれたことと同じである。
影は光が生んだ産物なのである。決して光のある場所から陰を取り除く事は出来ない。

思考の中に潜む光と陰、その両極とバランスよく共存する方法を知らなければ、
この抵抗勢力に屈服し続けなければならないのである。

あらゆるレジスタンスに対抗しなければ立ち直れなくなる。

マイナスの感情を作りだすレジスタンスに打ち勝つには、
プラスの感情を引き出すイメージを鍛えなければならないのである。
その為にも発想の原点インスピレーションと手を組むべきなのである。

インスピレーションとは直観力である。

歓喜・成功・喜び・達成・仲間・人々の笑顔、などを想像する発動の力である
論理的に判断するのではなく感覚的に沸き起こる思いつきである。

希望のインスピレーションは、反対勢力がいくら強い力で引っ張っても跳ね返す力を持っている。

人は困難を乗り越える知識や経験がないと消極的な抵抗勢力の不安が増大する。
マイナスのレジスタンスに取りこまれて、自分の心が逆に抵抗勢力に成ってしまうのである。

思考の中に消極的な抵抗勢力が存在する事を認めて、前向きに生きる行動の切掛けを作る必要がある。
その切掛けとなるのが万人に与えられた労働である。

人は生きて行く為に一生働かなければならない。

生活の糧を得る労働は、思考や感情とは別に人生に課せられた義務である。
子供は子供として、学生は学生として、男は男として、女は女として、
年寄りは年寄りとして、死ぬまで働き続けなければならない宿命がある。

労働は人生における原動力であり富と希望と発展への階段である。
意思とは関係なく生きる歯車を回し続けなければならない。

この歯車が止まった時が死の訪れである。

人は積み重ねる建設的作業を繰り返すのだが、
その反面全てを破壊して無の状態を作りだそうとする本能がある。

それはフロイトが言う死の望みと同じである。

労働を望んでいなくても、それを行わなければレジスタンスに取りつかれてしまう。
精神力の弱さを克服する為には肉体を酷使する以外に方法がないのである。

創造者達は常に消極的な抵抗勢力に脅かされている。

肉体を酷使することが無い想像の世界で過ごしているからである。
常に第三者の目を気にしながらも、独自の世界に定着しなければならないからである。

消極的な抵抗勢力に追い込まれながら限りなき精神的苦痛を強いられるのである。
その苦痛を乗り越えた者だけが創造者として評価される。

万人、全てにでも起こり得るレジスタンス。そのレジスタンスに勝つ方法は、
ポジティブに生きる方法を見つけ出さなければならない。

それは希望的インスピレーションと肉体的トレーニングに頼るしかない。

そしてマイナスの感情に打ち勝つ為には同じ目的を持つ仲間を作る事である。
同じ目的を持つ仲間がいることによって消極的な抵抗勢力は軽減される。

夢を語り、励まし合う言葉が、前向きに生きる牽引力となるからである。

我々は常に消極的な抵抗勢力と戦わなければならない運命を持っている。