剣の長さ

「剣の長さ」

スパルタのある軍事専門家は、
自分の子供が自分の剣が短いと嘆いているのを見て、こう言いました。

「お前が一歩前に踏み出すことで、その剣を長くせよ」。すごい言葉です。

相手より劣っている事に悲観しても始まりません。
一歩踏み出す勇気があれば欠点という問題は解決すると言う事です。

不安の中で傷つくことを承知で一歩踏み込む勇気です。
その一歩を踏み出す毎に多くの学びがあるのです。

勇者は一歩踏み出す勇気を持っている人のことを言うのです。

「百尺の竿頭」

禅語である。「百尺の竿頭さらに一歩をすすめよ」

迷いの多い修行僧に百尺(30m)の竿の先よりもっと先に出ろ、
死ぬか生きるかを考えるようではまだまだ修行が足りない、
仏の教えに間違いはないのだから更に一歩進めよと云うことです。

努力なしで手に入る知識などはまったく役に立ちません。

百万語の仏教書を読んだところで意味などないのです。
自らの体験を持って手に入れた知識は万人の手助けとなるのです。

勇者は恐怖に打ち克って他人を守る人のことを言うのです。

「欠点が長所」

歌の下手な歌手が一曲だけヒットを出しました。
出身地の訛りがひどくおまけに胴長短足で見た目も悪い。
その彼がある日役者に転向をしたのです。

歌手が役者へ転向して成功の例が無い時代でした。
彼の個性を見出した脚本家が彼を絶賛したと聞いています。

「あなたの欠点がすべて長所なのよ」

その一言で彼は日本でも有名な役者となったのです。
本人の持っていたコンプレックスは役者として必要だったのです。
彼はスパルタの剣を使ったのです。

勇者は剣の長さではなく剣の使い方を知っている人のことを言うのです。

「溺れる藁」

諺に「溺れる者は藁をもつかむ」というのがあります。
困った時には小さな希望も大きく感じてしまう事があります。
しかし藁は、藁なんだ!何の役にも立たないと云う事です。

貧すれば善人も邪悪な気持ちになり、
生きるためには悪行も仕方が無いと言い訳をします。
小さな悪から大きな悪に変わるのにはさほど時間が掛りません。

もがけばもがくほど悪い流れの方向に引っ張られるのです。

自力で助かる方法は流れに身を任すしかないのです。
「流れる石は激流を選べず」どのような流れにも適応するしかないのです。
小さな救いで抵抗するよりは、流れに身を任している方が運は開くのです。

勇者は自ら激流に飛び込む事が出来る人のことを言うのです。

「それでも」

マザーテレサの言葉です。

あなたがした、いい行いは、明日には忘れられます。
それでも、いい行いをしなさい

誠実さと親しみやすさは、あなたを容易に傷つけます。
それでも、誠実で親しみやすくありなさい。

本当に助けが必要な人々ですが、彼らを助けたら、彼らに襲われるかもしれません。
それでも彼らを助けなさい。

持っている一番いいものを分け与えると、自分はひどい目にあうかもしれません。
それでも一番いいものを分け与えなさい

勇者は自分の損得では無く純粋に困っている人を助けることができる人を言うのです。

すべてはスパルタの剣と同じ内容です。

一歩踏み出した勇気が成功への道を開かせるのです。