フロイト性




「生」の行き着く先は「死」である。
紛れもなく人間は生まれた時より死を目指して生きている。
仏教のおしえ「生老病死」で書かれているとおりです。
少しでも生存するために科学が発展して死から遠ざかるように工夫がされた。
若い時に自由に使えてきた身体的機能を維持するためである。
よって老いるとは身体の自由が思うように働かなくなるということです。

70過ぎてから老いから始まる生活は未知の世界です。
身体的苦しみや痛みより心が弱くなることの方が怖くなります。
「万が一」予期せぬ病が発生したらどうしたら良いか、
「万が一」階段を踏み外したらどうなるのか悩むことです。
それと同時に同年代の人達の死亡のお知らせが届くたびに心弱くなります。

しかし、その分改めて健康についての意識が高まり食生活の改善や、
弱った筋肉のトレーニングにも励むようにもなります。
歩けるうちは自分の足で歩きたいですから苦にはなりません。

死とは恐れるものではなく安息の領域です。
いかに人生を後悔なく過ごしたかです。
いずれにしても我々は避けては通れぬ
「生老病死」の世界に取り込まれています。

しかし人間の執着心が未練がましく「性」に対して悔いを残すのです。
自分は何者で、この現実とは何なのか、生きるとは死ぬとは何なのか、、、
知りたい。これが人間の究極の欲動。

フロイトはこれを「リビドーである」と言った。
周りの弟子たちには理解されなかったかもしれないが、
人間の究極の欲動に「性」を見ていた彼の眼差しは鋭いと思う。

人間は五感覚を通じて世界を認識する。しかしこれでは世界の表象しか
見ることができず、五感覚の究極の先の一点、つまり感覚が一点に収斂する
ところの先に突破口を見出そうとしたのがフロイトのリビドーです。

彼の言葉にこのようなものがある。
「あらゆる生あるものの、目指すところは、死である」・・・
すべての五感覚から解き放たれる死の擬似経験こそ、性の究極。

人間はみな、「生きたい」という欲求の裏に「死にたい」という欲求を
隠し持っている。それは無意識に死がすべてを証してくれることを
知っているからだろう。

私たちは体を持っていろいろな経験をする。
寝てみる、起きてみる、怒ってみる、笑ってみる、泣いてみる、
悩んでみる、喜んでみる、生きてみる、死んでみる、、、
いろんな経験をして「みる」のは、自分とは何者なのか!!を
ただただ知りたい一心である。

そしてこれに対するAnswerと出会った時、私たちの傷ついた魂に癒しが
訪れる。すべてのトラウマから解放される。
魂の癒しに遠回りも近道もない。私たちはただ知るだけでいいのだ。

明治憲法下の日本 (= 大日本帝国 ) では、富国強兵・殖産興業が
国是でしたので、未来のある若者に対しては立身出世が強要され、
また青年たちに大和魂という名の自爆思想を植え付けることは
当然のこととされました。

太平洋戦争の後の日本の昭和時代にも、少しくらいは明治憲法下での
トレンディーが残りましたが、大日本帝国が滅亡したという現実の
後なので、日本社会全体は虚脱し、エコノミック・アニマルにでも
成り下がるしかありませんでした。

他方、第2次世界大戦の後の世界は東西冷戦時代であり、
全面核戦争が勃発する危険が本当にありました。

政治に可能なのはカオスやカタストロフを回避することだけであり、
それ以上のことは宗教の役割・任務になりますが、冷戦下の世界の
指導者たちは、なんとか全面核戦争を回避することによって、
その使命を果たしてくれました。
私などは草の根でノタくって生きているだけの人間なので、本当に感謝です。

大日本帝国の指導者たちには、カオスやカタストロフを回避する
能力が無かったので、全てがパーになり、全ての日本人がクルクルパーにでも
なるしかなかったのです。
如何でしようか?これは女性医師長岡美妃の檄文です。

彼女は今「令和哲学の会」のメインの責任者です。
主宰者No jes氏と共に哲学の勉強会と日本を元気にする活動を
全国で展開しています。BEST BEINGパレードです。
私はこの団体の活動に注目しています。
精神的つながりの強い団体は新興宗教の様相を呈するからです。
日本の若者たちが正しい道を歩んでいるのか見極めるためにです。

主宰者のNo jes氏は韓国人です。
とても日本贔屓であらゆる学問に精通しています。
独自にそれらを体系化して勉強会を繰り広げられています。
私も何度かオンラインの勉強会へ出席をしました。
私にはその独特の理論体系が合わずに接触を閉じることにしたのです。

しかし当時のメンバーとのつながりは続行しています。
今年2025年は全国に10,300校の塾を開講すると発表がありました。
気になる存在です。それにしても目標値の設定が凄すぎます。

老婆心ながら吉兆のご主人が言った言葉が蘇りました。
「店と屏風は広げ過ぎると倒れる」さてどうなりますやら?

全国の若者たちだけではなく、一般の社会人や主婦まで参加している
熱気あふれる活動を行っています。
ご興味のある方は先ずはネットで検索して調べてみてください。