感情起伏の出し方




10代後半の若い女性が私にこういう質問をしました。
「最近お父さんが感情の起伏が無くなってきた」と言われたのですが、
どうすれば良いでしょうか?という内容です。

高齢になると日常にあまり感動もなく喜怒哀楽の表情も出て来ない。
若い時は音楽を聞いても、絵画を見ても、旅に出ても興奮が沸き起こったのに、
何故か昔の様なワクワク感は出なくなってしまった。

それは感情の起伏の問題ではなく好奇心の減退から
楽しいことを求めなくなってしまったからです。

そのような時には右脳を元気にするために自然の中での遊びを求めるのです。
もともと備わっている五感を有意義に働かせて自然の中を駆け巡り、
頭の中を磨かなければなりません。

海外の人から見ると日本人は喜怒哀楽の表情が無いと思われています。
嬉しいのか、悲しいのか、文句があるのかが分かりにくいと言われています。
酒席の場でも周りに気を遣い遠慮して小声で会話をしてしまいます。

あまりにも周りに気を使いすぎるとストレスが溜まりますよね。
そんな時にはカラオケに行って大声を出すのが一番です。
お年寄り割引がある店も探せば結構ありますよ。

感情の起伏が減退するのは身体的と心理的が原因で起こる場合もあります。
身体的にはこのような要因があります。

「統合失調症」、およそ100人に1人がなる、とても身近な病気です。
「統合失調症という病名は聞いたことがない」という方も多いでしょう。
しかし、実際には、およそ100人に1人がなる、とても身近な病気なのです。

また、若い人が発症しやすい病気です。発症する人の80%は、
15歳から30歳の間に発症すると言われています。
原因ははっきりとはわかっていませんが、
ストレスが関係していると言われています。
誰もが発症する可能性のある病気です。

それにしても「統合失調症」は、
病名を見てもどんな病気かわかりにくいですね。
人間の脳の働きは神経のネットワークによって生まれます。
見たり聞いたりした情報を処理する、考える、感情がわき起こる、
こうしたことはすべて、神経のネットワークの働きです。

そのさまざまな働きをうまくまとめることができなくなっている状態、
つまり「統合」が「失調」している状態が、統合失調症なのです。

精神的にはこのような要因があります。
「やる気がでない・感情の起伏がない」精神的反応

喜怒哀楽の感じ方が弱くなったり、人と会うことを避けたりする
こともあります。

陽性症状と反対に「陰性症状」と呼ばれるものがあります。
こちらは、「あるはずのものが低下する」状態です。
感情の起伏が乏しくなります。健康な人が日々感じる、
喜ぶ、怒る、哀しむ、楽しむ、といった感情が弱くなり、
実際に表情の変化も乏しくなります。そして意欲が減退します。

勉強だけではなく遊ぶことにも、それまで好きだったことにも
関心が弱くなります。
部屋の中をきれいにすることや、身だしなみにも無頓着になります。
家族や友人を含め、ほかの人と会ったりコミュニケーションしたり
するのを避けるようになります。
外出することを避け、自分の部屋にひきこもる人もいます。

陰性症状には、このほかさまざまものがあります。ここで書いた症状が
すべての人に起こるわけではなく、また、その程度も、人それぞれです。

「禅的生活」
行動の切り替えのたびに、いったん息を吐く習慣をつけてください。
禅的生活をおこなううえで大切なことは日常の立ち居振る舞いです。
それはマナーがよい、見た目がいいというだけのことではありません。
所作は、その人のすべてを物語るといっても過言ではないのです。

その人が今どんな精神状態なのか、どんな生活を送っているのか、
何に価値を置いているのか、どんな経験をして生きてきたのか、
そのすべてが所作に表れているのです。

ドアをバタンと閉める、食器をガチャンと置く、
脱いだ服をソファに放り投げる、人に声をかけられても、
ぞんざいな返事をする。そのような行為は、あなたを
「物も人も尊重できない人間だ」と証明することになりかねません。

心を整えるためには、まず立ち居振る舞いを整える必要があります。
そのために大切なことも、呼吸なのです。
感情にまかせた雑な振る舞いをしているとき、
呼吸は必ず浅くなっています。

食器をテーブルに置くときにも、人に物を手渡すときにも、
パッと衝動的に動きそうになったら、一瞬立ち止まって、
ゆっくり息を吐きましょう。
呼吸が整うだけで、動作そのものがおのずから変わっていきます。

不愉快なメールに返事を書くときにも、家族の発言にムッとしたときにも、
ゆっくりと息を吐きましょう。せわしない気持ちがすっと落ち着き、
地に足がついたような心持ちになるはずです。

最近は科学的なデータでも、呼吸の重要性が証明されているようです。
呼吸が整うと、全身の血流が25%アップするというデータがあります。
逆に呼吸が乱れると、血流が悪くなることもわかっています。
脳に酸素を運ぶのも血流ですから、冷静な思考力も呼吸と大きく
かかわってくるはずです。

もちろん健康のためにも深い呼吸は重要な役割を
果たすことは間違いありません。
私たちが生きる社会は、どうしてもストレスフルになりがちです。
自分だけ巻き込まれないでいるのは難しいものです。

私のおすすめは人生プランの立て直しを考えることです。
100年時代の人生プランで言うと60歳〜70歳からだと
まだまだ先のある話です。

いきなり国の再建のために、地域社会の発展のために、
生きろと言われても無理な話です。
しかし家族や友人単位のグループでボランティア活動をすることは可能です。

気の置けない仲間たちを集めて住んでいる街を掃除することぐらいは
可能です。高齢者に親切で子供達が安心して暮らせる世の中を作る
計画を立てるのです。人の感情は他人に役に立つと明るくなりますよ。

「大丈夫ですか?」「気をつけて帰ってね」、「荷物持ちましょうか」の
言葉は小声では伝わりません。大きな声で表情豊かに伝えるところから
相手の感情も豊かになります。
その上に「ありがとう」の言葉をもらうと笑顔も生まれます。

感情の解放は一番の若返りです。
又、昔の仲間とバンドを組んで音楽を楽しもう、
中古のオートバイを買って好きな場所へツーリングに出かけよう、
バックパック一つで海外へ出かけようと計画することが大切です。

それ以上に大切なことは「生きるとは誰のために」と
いうことを考えることです。
生まれて生きて死ぬまでの行いは誰のためにやっているのですか?
家族のためにじゃなく自分自身のために生きているのですよ。
迷うことはありません。
もっと楽しんでください。感情の起伏をつけて元気に過ごしましょう。
これをお父さんへ伝えてくださいと言いました。