人間の幅

 

人間の幅は一本の扇である。
その扇の開き方が重要である。

多くの人は いつも半分しか開いていない状態になっている。
好きなこと 得意なこと 嬉しいこと 心地よいことだけの、
楽しい片面しか開いていない。

もう一方の嫌いなこと 苦手なこと 悲しいこと 気分の悪いことなどの、
辛い片面が閉じたままになっている。

本来は二つの面が広がって、初めて人としての幅になる。

人生の喜びは楽しい片面が開いているから生まれる。
人生の悩みは辛い片面を閉じたままにしているから生まれる。

得意な事も苦手な事も、好きな人も嫌いな人も、喜びも悩みも、
全部受け入れて何事にも動じない泰然自若の人となる。

西郷隆盛は人として器量(幅)が大きいことで有名だった。
勝海舟から西郷隆盛を紹介された坂本竜馬は、
「大きく打てば大きく響く 小さく打てば小さく響く まるで梵鐘のようだ
全く掴みどころが無いほど 器の大きな人物」だと西郷隆盛を評している。
西郷隆盛は国政の話から女郎の話まで幅広く会話に応じたと云う事です。

まさしく扇が全開の人物であったということです。

対人関係で好き嫌いが起きても、好きな人だけを相手にするか、
苦手な人も相手にするかで人間の幅は変わります。

通常気の合う人だけと交際すると波風は立ちません。
好き嫌いの感度が同じで合ったりするからです。
言葉に出して確認をする必要が無い為に深い関係には成り難いのです。
そのためにほとんどの場合予測された穏やかな関係だけで終わってしまいます。
扇の片面だけだと微風ていどの風しか吹きません。

しかし苦手な人も含めた交際だとどうなるかです。
思考回路が違うために何事にも確認が必要になります。
これまで自分で判断して来た事に別の判断材料が加わるのです。
意見の食い違いが起きても、そこで得る予測されない結果は大きなものがあります。
扇の両面が開くと気分爽快な風が巻き起こります。

今迄閉じていた扇が開くと諦めていた人間関係が始まるかもしれません。

自分自身の意外な一面の発見にも繋がるかもしれません。
苦手な相手の気持ちも理解が出来るかもしれません。

スイスの「アミエルの日記」より

心が変われば、態度が変わる。
態度が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、人生が変わる

中国の「教育心理学」より

思想という種を蒔き、行動を刈る。
行動という種を蒔き、習慣を刈る。
習慣という種を蒔き、性格を刈る。
性格という種を蒔き、それがやがては運命を収穫することになる。

変化を加えなければ何も変わる事は有りません。
扇を開くのもあなた、扇を使いこなすのもあなたです。
人生の風を豪快に巻き起こして下さい。

あなたの変化に周りの人はすぐ気がつきますよ。