幼児教育




私の友人の演劇プロデューサー堂本麻夏さんの投稿です。

「ニューヨークではどんな幼児教育があるか知りたい」

今回は私が主催しているコンペティション形式のミュージカル・ライブ
「SMASH CABARET」の年間チャンピオンが、長年お世話になっている
大好きなBroadway Sessionでブロードウェイの俳優さん達と
同じステージに出させてもらうのでニューヨークに来ました!

それとは別でニューヨークに来る時はテーマを持ってくる。
今1番気になっていることは、やっぱり幼児教育。

3歳になったばかりの息子は保育園に通っていて、先生方もみんな優しいし、
3歳にして発表会でソロの台詞まであったり(1番ちびっこだけどヤギパパ役)
いろんな経験させてもらってるけど、ベストな環境とは言えないことが多々ある。
クラフトの時間はみんな同じロボットを作って、同じ場所に同じパーツを置くように
指示されて、そこまではわかるけど、違うことした時に修正されたのは、
そこまでしなくてもと思ったり。幼稚園の見学もいっぱい行ったけど、
やはり園長先生の発言で「お母さんに優しい」という表現があっただけで
疑問を持ってしまってなかなか決められず一年見送ることに…。

そこでニューヨークではどんなところがあるのかなと歩きまわって
見学させてもらうことに。現在初日にも関わらず何軒も見学させてもらい、
本当にありがたいことに飛び込みにも関わらずみんな優しくツアーしてくれる
ユニークなところもればうーんというところもあるけど、運命の一軒に
出会ってしまった…!

モンテッソーリとレッジョ教育をベースにしていて、
先生方はみんなアーティスト(アクター、ミュージシャン、ペインター)
それぞれ得意分野があって、何十年も幼児教育に携わるGregという
オーナー自身もアーティストで、クラスルームに限らず廊下階段、
どこまでもアートに溢れている。

自由なアートキッズが登園する時間は外で先生が楽器を演奏して迎えたり、
先生たちが愛にあふれている。先生たちが楽しんでキッズ達と
アクティビティをしているのが伝わってくる!
ツアーをしてもらったあとはなんだか夢のようで
こんな世界を作ってくれてありがとうという気持ちになった!

まだポツポツとした計画しかないけど、こんな場所があったらいいな、
作っていきたいなと思った!

そしてやっぱり大好きなニューヨークを歩いてて改めて思うのは、
違いがあるからこそクリエイティブなものが生まれていくんだなということ。

子どもには安全第一に、自由な想いを大事にしてほしいし、小さいかもしれないけど
必ず何でもできると信じてほしいなと、何時間も街を歩き回りながら思いました。
そして私にとってはこういう発見は本当にエネルギーの源!

以上が堂本麻夏さんのFBに上げた投稿です。
(ご本人の許可を得てアップしました)

ここに出て来る「レッジョ教育」を深堀しました。

レッジョ・エミリア教育とは、イタリアの都市レッジョ・エミリアで発祥され、
子どもが主体的に活動し、それぞれの個性を引き出すことを大切にした
教育方法のひとつです。
教育理念の象徴として100人子どもがいれば、100通りの考え、
表現方法があるという「100のことば」を掲げています。

また、アート活動やドキュメンテーションなどを取り入れ、
子ども自らが展開したい事柄や物事を中心に、プロジェクト型の教育を
行うことも大きな特徴です。日本においては、アートを楽しむ時間を設けたり、
子どもたちの活動を写真や動画で残したりと、この教育を取り入れている
保育園や幼稚園があり、保護者の方々も注目している教育方法でしょう。

レッジョ・エミリア教育は、子どもそれぞれの個性を引き出す方法として
「社会性」「時間」「子どもの権利」3つの教育理念を唱えています。
• 社会性:子どもの社会性を育むために、4名~5名のチームを作り、
意見交換の中で活動を展開していく
• 時間:時間割やタイムスケジュールなどは設けず、長期的なテーマに
チャレンジし、深堀していく
• 子どもの権利:子どもが主体的な活動を行うことができるよう、
否定的にならず、子どもの権利を尊重する

子どもたちが「自ら考えて行動する力」「自ら学習する力」を高められるよう、
関わる大人は、子どもの取り組みを急かさず、否定せず…といった、
自主性を大切にした教育を実践しています。

自らの意思で活動を展開すると、学習意欲を高め、関心を抱く事柄を選択する
能力も育まれることでしょう。
また、時間割を設けずに長期的なテーマ(アート作品など)に取り組むことは、
ユニークなアプローチ方法のひとつといえるかもしれません。
集中力や探求心、持久力などさまざまな力を養うことにつながりそうですね。

レッジョ・エミリア教育方法と一般的な教育方法の違いは
「教師の指示で動くのではなく、子どもたちが自ら行動する力」を
大切にしている点かもしれません。
ただ、日本の保育園や幼稚園では「導入」という方法を大切にしており、
子どもたちが主体的に活動に参加できるようサポートしています。

例えば、先生が活動の前にその内容に関する手遊びや歌遊びなど
さまざまな導入方法を行い、楽しく活動を進められるような声かけが
行われているようです。
また、自立心や社会性を養うことの大切さは、日本の保育・教育活動の
指針である「保育所保育指針」、「幼稚園教育要領」においても
記載されています。

レッジョ・エミリア教育方法とのアプローチの仕方は異なりますが、
子どもの成長を支えるという方向性は、共通する点が多いかもしれません。

以前の投稿「大切なこと」(恩学)で各国の青少年教育の方法を紹介しました。
マリア・モンテッソーリー教育(イタリア)自己教育力
ロドルフ・シュタイナー教育(ドイツ)総合芸術
A・Sニイル・サマーヒル(イギリス)自己決定・個性化・体験学習
フルケ・ボイスコーレ(デンマーク)民衆の大学

それぞれに良さがあります。
お子様をお持ちのお母さんは調べてみてくださいね。
均一化された教育から個性は生まれません。